みなさんは肩甲骨ダイエットを知っていますでしょうか。
今まで骨盤のダイエットはありましたが、肩甲骨が痩せるに繋がるという意識はだれも持っていなかったと思います。
しかしながら骨盤と肩甲骨とは意外と深いつながりがあり、さらにはダイエット効果がある重要なパーツであるのです。
様々なダイエットがあり紹介されるなか、今ちまたで注目されているのがこの肩甲骨ダイエット。
肥満の予防に効果的で、実施している人も増えてきた今注目のダイエット方法なのです。
簡単に見えるダイエットですが、実は身体を使うということでエクササイズに効果が期待できる理由ともいえます。
また、数分でできるエクササイズもあるので、忙しく過ごしている人でも少しの空き時間で実践できるのでオススメです。
今回はこの肩甲骨ダイエットについて、ご紹介していきます。
肩甲骨とは
肩甲骨とは両手を背中にぐるっと回した時に肩の下あたりの出っ張っている、左右それぞれ後方から肋骨を覆っている三角形状をした大型の骨の事をいいます。
天使の羽なんていう呼び方もありますよね。
肩甲骨の主な動きや働きは、身体の内外に向かう動きの内転・外転、肩を上げ下げする挙上と下制、肩甲骨の関節周りを上下に向ける上方回旋・下方回旋など、影は薄く使っている感覚はありませんが肩甲骨は日常生活をする上で非常に重要なパーツなのです。
前述でも記載した通り、骨盤と肩甲骨には深い関係があると言われており、肩甲骨の可動域を広げることで、連動して動いている骨盤の開閉もスムーズになるのだそうです。
結果、骨盤の可動域と共に肩甲骨をスムーズに動かせることができれば、身体の歪みや姿勢を正すことが可能となり、基礎代謝がアップする痩せやすい身体を作れるというわけです。
肩甲骨の凝りや衰えからくる痛みや症状とは
出典:wiseGEEK: clear answers for common questions
肩甲骨が凝っていることで生まれてしまう痛みは、五十肩などの整形外科疾患も考えられますが、ストレスによる筋肉のハリや緊張なども原因となり、痛みをつくりだしていることも大いに考えられます。
また、近年ではデスクワーク業務・事務作業を行う人が増えているため、パソコンの前に座り続けることで猫背などの背中を丸めた姿勢をキープし続けて日常を送っている人が多いのが現実です。
このような姿勢は筋肉の働きを止めてしまい、だんだんとカチカチに硬くなってしまいます。
動きがなくなった筋肉は血液の流れを悪くし、老廃物を血管内に残していくことになるので非常に悪影響です。
老廃物が停滞した血管内は血流がさらに悪くなり、冷えや凝りを作り出すことになります。
肩甲骨が凝るとどのような症状がでるのか、いくつかあげていきましょう。
顔のたるみ
肩甲骨と顔。あまり繋がりや関係がないように思えます。
実はそうでもないのです。
顔の血色が悪い・顔がぱんぱんでむくんでいるというのは、肩・首の血行が悪くなっていることが原因である事が多くそこに大きく関わりがあるのが肩甲骨。
肩甲骨に凝りがあると、肩や首や鎖骨の血行が悪くなるのです。
背中にお肉がつく
背中の筋肉は日常生活において使うことがほとんどないため、どんどんと衰えていき固まっていきます。
また、年をとっていくたびに、身体全体の筋肉も衰えていくので時間の流れと共に背中の筋肉も衰えます。
正しい姿勢を保つこともできなくなり、お肉がついてしまうのです。
姿勢が悪くなる
肩甲骨が凝っていると正しい姿勢になれず、猫背になってしまいます。
これは背中にお肉がついてしまう事とほぼ同じ原理と言えるでしょう。
もちろん猫背になる原因はこれだけではなく、正しい姿勢を保つためには腰の筋肉も使っていますし、必ずしも背中の筋肉だけが必要とはいえません。
肩甲骨周辺の筋肉を強化することは重要ですが、身体全体に強化することがバランスよくいいといえます。
太りやすい体質になる
肩甲骨が凝っていると痩せにくく太りやすい体質になってしまうと考えられています。
肩甲骨の周りには褐色脂肪細胞という脂肪が多く存在しており、この細胞を刺激しないとうまく働いてくれません。
摂取した脂肪分を、適切にエネルギーに変えていってくれるのが褐色脂肪細胞の役割。
よって脂肪が余計に増えすぎないように動いてくれるというわけなのです。
そのため逆をいえば、褐色脂肪細胞の量が多い人や褐色脂肪細胞が活発にはたらいている人は、痩せやすく太りにくい体質になれるという事です。
肩甲骨をほぐすことで痩せる仕組みとは
肩甲骨ダイエットは肩甲骨周辺の筋肉のストレッチを行う方法で、肩甲骨を動かすだけで痩せるといわれているダイエットです。
日常生活で意外と使わない、あまり動かすことのない肩甲骨。
その肩甲骨を動かすことで、肩甲骨まわりが温まって発熱し身体がエネルギーを消費して代謝アップが見込めます。
そして身体に蓄積していた脂肪を燃やし減らしていくことができるのです。
それではなぜ肩甲骨まわりを動かすと、発熱するのでしょうか。その答えは肩甲骨まわりに存在している褐色脂肪細胞が、重要な役割を担っているのです。
褐色脂肪細胞とは
みなさんのお腹まわりにいる脂肪は白色脂肪といわれており、この脂肪をエネルギーとして燃やしてくれるのが、褐色脂肪細胞なのです。
褐色脂肪細胞は、肩甲骨のまわり・首の後ろ・わきの3か所に存在し特に肩甲骨のまわりに一番存在しています。
発熱して体温を高く保つ役割があることから、寒さから身を守るために赤ちゃんや冬を眠する動物はこの細胞を多く持っていると言われています。
ですので、この褐色脂肪細胞を刺激し活発にさせて発熱させれば、蓄積していた脂肪をさらに燃やしやすくなり効率の良い脂肪燃焼効果が期待できダイエットに繋げることが可能になるのです。
それでは褐色脂肪細胞を刺激するにはどうしたらいいのでしょうか。
肩甲骨まわりのストレッチを行う、のです。簡単ですが動かすことが刺激となります。
肩甲骨は1日の中でも夜に向かうにつれ開いていき、朝に向かって閉じていくというような開閉サイクルを持っているといわれています。
肩甲骨が開けば左右の肩甲骨が離れ背中が丸まり、背中からみると肩甲骨が見えないたいらな状態になります。
そして、肩甲骨が閉じれば肩甲骨が背中の真ん中に近づき胸側が開くので、背筋が伸びている状態になります。
この肩甲骨の開閉サイクルを骨盤と連動させ左右差なくバランスよく動かしていけば、姿勢がよくなり無駄な脂肪のない身体を目指せるのです。
肩甲骨ダイエットで得られる効果とは
そもそも肩甲骨ダイエットをするとどのような効果があるのか、ご紹介していきます。
身体の軸を整える
骨盤と深い繋がりがある肩甲骨の開閉をスムーズにしていくことで、身体の歪みが矯正され無駄な脂肪が付きにくいバランスの良い体型へと変わっていきます。
ただ単に「痩せるだけ」ではなく、健康的で女性らしいシルエットになれるのです。
肩凝り改善
肩甲骨のストレッチで血行・血流が良くなることで、凝りかたまった筋肉がほぐされて肩こりの改善が期待できます。
とくに現代では一日中同じ姿勢で座り続けたままでいることが多くあります。
同じ姿勢でいると血液の流れも悪くなり、老廃物も蓄積されてしまいますので積極的にほぐしていくことをオススメします。
むくみの改善
肩甲骨のストレッチを行うことで、滞っていたリンパの流れが良くなりスムーズになります。
よって身体のむくみや冷えが改善され、より痩せやすい身体に変化していきます。
女性特有の悩み改善
肩甲骨のエクササイズは筋肉をほぐし柔らかくして、血液の流れを改善します。
血液循環を良くすることにより冷え解消・生理痛の解消となります。
バストアップ効果
過剰なダイエットや年齢がすすむにあたって、下がってくるバストに落ち込む人も少なくないと思います。
肩甲骨のエクササイズはバストを保ってくれる効果があるのです。
運動し肩甲骨が鍛えられることにより、バストを後ろ側から引っ張り上げ美しい形のバストを保ってくれ、それどころかバストアップも見込めます。
バストをさげることなくダイエットしたい人には、ぜひおすすめです。
肩甲骨エクササイズ
肩甲骨を動かすと聞くと、そんなに難しそうではなく簡単でしょうと思う方も多いかもしれませんが、ストレッチをしてみると意外ときつく、疲労感を感じる人もいるかと思います。
また、ただ動かすというだけではなく意識した動きをしっかりとすることが重要です。
両腕/腰のぐるぐるまわし運動
- 座っている状態でも、立った状態でもよいですが姿勢を正します。
- 右手は右肩・左手は左肩を触った姿勢で、肘を腕を大きく使いながらぐるぐると回します。その際腰も同様にぐるぐると回してください。
- これを1日10回行ってください。
この動きは一番簡単で基本の動作ですが、肩甲骨が動いていることを非常に実感できるものです。
特に肘を外側に大きく開くように回すと、肩甲骨の筋肉が刺激されます。そして腰もまわすことで骨盤やウエストの引き締めにも効果が期待できます。
両腕上げ下げ運動
- 肩幅くらいに足を開いて姿勢を正し立ちます。
- 息を吸いながら、両手をまっすぐ伸ばして頭上で手を合わせます。その際二の腕の筋肉を伸ばし引き締まる感覚を意識してください。
- 手のひらを外側に向けて、肘が背中に寄るイメージで開いていきます。肩甲骨がお互いに中心に集まるよう、息を吐きながら両腕を下していきます。
- 1日10回行ってください。
二の腕・脇を意識しながらゆっくりとおろしていき、無理やり肩甲骨を寄せようとするのではなく気持ちいいと感じるくらいがベストです。
二の腕上げ下げ運動
- 座っている状態でも、立った状態でもよいですが姿勢を正します。
- 手のひらを前に向け、肘を直角に曲げて上にあげます。この際できるだけ90度であるようにしましょう。
- 次に上にあげた腕を下にさげます。
- 1日10回行ってください。
肩の関節を柔軟にする動きになります。
腕を下に向けると、身体の中心によっていた肩甲骨が上にあがるので肩甲骨に動きを与えることができます。
そして肩甲骨が動くと、凝り固まっている筋肉をほぐす良い働きが生まれるのです。
座りながら肩甲骨エクササイズ
- 座った状態で姿勢を正します。
- 二の腕や肘の位置が高くなるように、両手を頭の後ろに合わせ下へさげます。手を下がることで背筋が伸びて胸が張ります。
- 頭の後ろで合わせた手を、頭の上へ持っていきます。指先までしっかりと伸ばしていき、二の腕が伸びるのを感じましょう。
- 頭の上に伸ばした腕を、ゆっくりと下ろしていき両足の間まで下ろします。その際、中心に寄っていた肩甲骨が左右に広がるように背中が伸びるのを意識しましょう。
- 1日10回行ってください。
肩甲骨を動かせるということと同時に二の腕の引き締めにも期待できますが、胸の筋肉も動かし刺激できるので、バストの形を保つことにも期待できるのです。
肩甲骨凝りほぐしストレッチ
- 両足を閉じた状態で立ちます。
- 息を吸いながら両手をまっすぐ伸ばし下ろした状態で、手の甲を前で合わせ肩と腕の力を抜き、肩を落とします。
- ゆっくりと息を吐きながら、手のひらを外側へ見せるように腕をまっすぐのまま、肩から腕を回して肩甲骨を寄せるように後ろへ伸ばします。
- 腕を後ろへ伸ばした状態で肩甲骨をさらに寄せることを意識しながら、そのまま10秒間キープしてください。
- 1日5回行ってください。
深層筋エクササイズ
- 頭の頂点が斜め後ろに引っ張られるように直立した状態になります。その時、肩の力は抜き胸を張り、くるぶし・骨盤・肩・耳たぶが一直線になるようにしてください。
- 両腕を軽く広げて、軽く足踏みをしながら、右腕を肩の付け根からぐっと外にねじります。そして次に左腕を肩の付け根からぐっと内にねじります。
- この動きを交互に繰り返し、20回行っていきましょう。
旗揚げエクササイズ
- 真っすぐに立ちます。
- 両肘を直角に曲げ、右手を上・左手を下に向けます。その時、両腕とも全体的に後ろに引くようにセットし肩甲骨同士をくっつけるような意識で、肘を肩の高さに持っていき保っておきましょう。
- 骨盤ごと腰を右に回しながら、左膝を軽く曲げて前に出します。
- 1度腕を緩め肩甲骨を開くようにし、肘の高さはキープしたまま左手を上・右手を下に向けます。その時3とは逆方向の左に腰を回しながら、右膝を軽く曲げて前に出します。
- この動作を交互に20回行ってください。
肩甲骨のびのび運動
- 四つん這いになり、両手をゆっくりと徐々に前へ伸ばしていきます。
- 腰がかかとにつくように体勢をゆっくりと落としていきながら、上半身が床に付くくらいまで伸ばします。
- しっかりと伸びきったら、その状態で10秒ほどキープします。
- ゆっくりと上体を起こしていき、四つん這いの姿勢に戻ります。
慣れてきたらキープする時間を少しずつ長くしていくと、さらに効き目がありますよ。
より効果的にするためには
肩甲骨ダイエットをより効果的にするために…次のポイントに意識し行ってみてください。
呼吸方法
ダイエットをしている時の呼吸方法は、腹式呼吸がオススメです。
その理由は腹式呼吸で使われる横隔膜が、エネルギーを消費してるためなのです。特にお腹というパーツに非常に効果的で、いつでもできるのが魅力。
お腹をへこませながら呼吸をするだけでも横隔膜を動かせるので、肩甲骨エクササイズにも取り入れて、さらに効果的に痩せることを目指しましょう。
時間帯
エクササイズを見てわかると思いますが、そんなに長い時間拘束するものではありません。
起床して寝起き覚ましにやったり、就寝前の時間帯がいいです。
エクササイズをする時間は長くないので、大事なのはそれを継続して行っていくこと。継続は力なりなんていいますが、それを信じて行っていきましょう。
まとめ
肩甲骨ダイエットいかがでしたでしょうか。
この動き・エクササイズは肩甲骨に効いている!というよりも、二の腕に効いている!というように感じた方も多くいたのではないでしょうか。
ひとつひとつのエクササイズはそんなに汗かかなそうと思われるかもしれませんが、効果的に的確に動くことにより後半にむけてじわじわと汗をかき効いてくるのを感じられると思います。
行ってみた人はわかるかと思いますが、動きを進めていくとだんだんと身体が温まっていき、血液の循環がよくなったことを感じられます。
そしてなんといっても、バストアップ。ダイエットもできてバストアップできる、女性には嬉しいそんな効果が期待できるならば、試してみようと思いますよね。
そして肩甲骨ダイエットとは代謝アップをのぞめるので、他のエクササイズやダイエットと併用して行ってみるのもいいかもしれません。
より効率よく綺麗に痩せ、理想のボディに近づけていきましょう。